介護・福祉への思い
戦後間もない頃からしばらくの間は、「人生50年」というのがわが国の寿命として定説化されていました。しかし戦後50数年たった今日では、世界における最長寿国となり、「人生80年」といわれています。
そのような長寿国になったのは医学の進歩などによる影響ともいわれ、評価すべきことでありますが、その反面、少子化などによる家族構成員の減少が起こり、私的介護力、家族介護力が弱まり、介護を要する高齢者の問題が社会的問題として浮上してきています。そのような高齢社会において、高齢者や障害者が意欲的に自らの社会的役割を発見したり、生活を快適に過ごし、暮らしを創造することが重要な課題として個人においても社会においても求められてきています。
特に介護問題が浮上する中で、たとえ介護をうける立場になっても自己実現ということが重視されるようになりました。介護サービスは、介護を要する高齢者、障害者の意思を尊重し、その人らしい、自立した生活を送れるように社会が支援することを目標にし、介護を受ける立場であろうと本人が主役であるということです。
利用者が主体者であるということは、高齢者、障害者自身が長年の生活習慣や価値観を尊重されながら、介護サービスや自らの生活のあり方を選択できることを意味しています。介護を行う家族や関係する団体、企業は自己の判断のみで一方的に指示や命令をしたり思想やサービス計画などを押し付けることは、「自立」を支援しているとはいえません。
介護、介護サービスに関わる場合は介護を受ける立場である利用者の意思を第一に尊重します。またそのニーズに基づいて現状を分析し課題を明らかにしながら、「自立支援」という共通の目標に向かって、介護、介護サービスを行うことに、「自立支援」の意義が存在することを理解しておかなければなりません。